Web業界に転職して苦労したこと・良かったこと

Web業界に転職して苦労したこと・良かったこと

Web業界への転職に興味がある方へ、実際に異業種から転職した経験を基に苦労したことと、良かったことをお伝えしていきます。

転職に向けて、どのような心構えをしたほうが良いのか、Web業界へ転職することが自身の働き方にメリットがあるのか判断する材料になれば幸いです。

「結論」転職して正解だった

「結論」転職して正解だった

そもそも、私自身が転職したことを後悔していないか、という点では全くしていません。

私にとっては「正解」と答えることができます。

その理由は以下の点です。

  • 年功序列の働き方が性に合わなかった。実力評価により給与も裁量も大きく変わる環境に行きたかった。
  • 場所にとらわれない仕事をしたかった。
  • 会社に依存する生き方をしたくなかった。

人によっては考え方が異なる方もいらっしゃるかもしれませんが、私が上記のような考えに至った流れを参考までにご紹介します。

転職前はどんな会社・業界に勤めていたか

転職前はどんな会社・業界に勤めていたか

はじめに勤めた大手製造メーカーは、その分野において日本シェア一位、世界でも三位以内に常に入っている大きな企業でした。

学校の先生方や親族などもみんなが知っている企業で、その企業に就職ができればお金に困ることはない、安泰というイメージが強い企業だったため、社会を理解していない学生の自分にとっては当時選択できる中でもっともよい選択肢として就職をしました。

実際就職してみて感じたメリットは以下のような点です。

  • 前評判通り福利厚生が充実している。
  • 企業の信頼性が高くローンが組みやすい。
  • 残業があまりないためアフター5に予定を入れられる。
  • 経験豊富な人材が多く時間にゆとりがあるためOJTが充実している。

その反面で私が仕事をしている中で感じたデメリットや違和感は以下です。

  • 50~60代の人達と仕事を行う機会が多く、価値観が根本的に異なることが多かった。
  • 年功序列のため、成果を出しても給与や査定に反映されることはほとんどなく、自主的に努力して成果を求める姿勢や情熱が失われやすい。
  • 毎日同じ場所へ同じ時間に出勤して、同じ人たちに会う繰り返しにマンネリ化していた。これを40年近く繰り返すと考えると怖くなった。
  • 会社からの指示に「拒否権がないことが当たり前」のようなサラリーマン像に違和感を覚えていた。

メリット、デメリットを天秤にかけて、最終的に転職したのは勤め始めてから6年半経過した頃でした。

学歴がなくても実力で評価される業界。また将来性がありそうで、前職で感じたデメリットが改善できそうな仕事を探している中でWeb業界を見つけ、転職に至りました。

転職して苦労したこと

転職して苦労したこと

短期間で成長したいと考え、ベンチャー企業のWeb制作部門で営業担当に転職しました。

部署内の人員が少なかったこともあり、営業だけでなくディレクターのような業務をしたり、契約書や請求書の処理、広報活動のようなことも行いました。

数カ月前まで工場で勤務していた人間ができるわけがない仕事を多々任されたため、以下のような点で苦労しました。

  • 学ぼうと考えていたWeb制作の知識だけでは仕事は回らない。営業的な能力、契約周りの知識、業界理解、ビジネスマナー(電話対応・メール対応)など幅広く学ぶ必要があった。
  • 人が少ない会社で働くと何でも屋にならなければいけない。学ぶ量が多すぎてパンクしがち。
  • 仕事が回らず、学ぶ量も多いため、慣れるまでは勤務時間が長くなりがち。裁量労働制が悪い面で活きてしまう。
  • 丁寧なOJTをしてくれる人は少ない。基本的に、みんな自分の仕事に追われている。
  • はじめのうちは給料が驚くほど低い。最低限の生活を送ることで精一杯。

実力評価であれば当たり前ですが、みんな自分の仕事を中心にしており成果を高めようとしています。

基本的には自分で調べてトライ&エラーしての繰り返し。

そんな世界の中で後輩の育成に時間を捻出してくれる人たちは本当に貴重で、今でも足を向けて寝られないです。

転職して良かったこと

転職して良かったこと

正直、「転職して良かった」と感じる点が多くなったのは2~3年経った頃でした。

それまでは前述の苦労した点ばかりが自分の大部分を占めていました。そんな時でも以下の点については転職した当初から良かったと感じることができた点です。

  • 日々成長を感じる。毎日できることが着実に増えている実感がある。
  • 取引を通じて、様々なクライアントとのつながりができる。

RPGゲームの主人公のように、毎日経験値をためてレベルアップをしつつ、毎日工場勤めだった自分が様々な業界の様々な人と関わりを持てたのは、それだけでも前述の苦労に負けないくらい良かったと感じられる点でした。

また、2~3年経ってからは以下のような点も感じられるようになりました。

  • Web業界におけるキャリアパスを考えられるようになり、将来の選択肢がぐっと広がった。
  • 様々な人とのつながりを持つことができ、世界の広がりを感じられた。
  • 将来こんな働き方をしたいと思える人とのつながりを持つことができた。
  • 成果に応じて給与を上げることができた。
  • 場所にとらわれず仕事ができるようになった。
  • 仕事に慣れることで労働時間のコントロールがしやすくなった。

外から見ただけではわからないことが沢山ありましたが、Web業界に求めていた「実力評価」「将来性」「場所にとらわれない働き方」という点において相違が無かったことは非常にうれしかったです。

ベンチャー企業での仕事は、大変だったことも多々ありますが、成長速度を上げることができたため、その後転職する際に収入や裁量権を得るためにとても役立ちました。

ただし、業界を変えるだけでも大変ですので、はじめから人数の少ない会社やベンチャー企業などで働くと辛い面が先行してしまって本来の目的を達成できずに挫折してしまう可能性があります。

早く成長したいと考え、体力や熱量に自信がある方は良いかと思いますが、そうでない方は、ある程度規模が大きくOJTが充実していそうな会社を選ばれるのが良いのではないかと思います。