Web制作会社でWebディレクターとして働いているaoと申します。
Web業界での転職にあたって資格があった方が便利か?と言われると決してそうではありません。
すでに業界内でお勤めの方は理解されているかと思いますが、どちらかと言えば資格よりも経験値とスキルの方が重要で、資格が無くても第一線で活躍されている方々が沢山いらっしゃいます。
ただし、資格取得には様々なメリットもあります。
資格の概要、難易度もご紹介しますので、是非チャレンジするきっかけになれば嬉しいです!
そもそも資格を取得するメリットは?
自分の能力をアピールできる
資格を取得すると、実務経験が無くても基礎的な知識が身についていることの証明になります。
また、論より証拠という言葉の通り、面接の場で口頭でアピールするよりも第三者が認める資格を保有している方がはるかに意欲があることが伝わり、自身の努力によって資格を取得した姿勢は転職においても評価されるポイントになります。
さらに、転職までの話だけではなく、入社後にも努力し続けることができる人なのではないかという期待を持ってもらいやすいため、何も資格取得していない人と比較すれば損な事は何もないと思います。
効率的に知識を習得できる
資格には様々な難易度のものが存在します。
比較的難易度が低い資格からチャレンジすることで、効率的に知識を深めることができるはずです。
また、資格取得せずに現場で経験を重ねた人たちは、仕事を効率的に進めるための経験やスキルは沢山あるかもしれませんが、普段業務で関わることがない領域の知識は以外持っていなかったりします。(私も自分の専門領域以外のことを聞かれると言葉が詰まってしまいますね、、、)
資格取得を通して、これから挑戦しようとしている分野以外の知識や技術に触れるきっかけにもなり、結果的により広い視点で物事を知り、判断できるようになる可能性が高いです。
余談になりますが、私はWeb領域以外の資格として、2019年にG検定(AI分野)という資格を取得しました。
勉強し始めたときは、何が何だかちんぷんかんぷんでしたが、これまで触れてこなかったAIを知るきっかけにもなりましたし、Web領域にどのように活用していくべきかというヒントも得られたため、良い挑戦だったと感じています。
どのような資格を選択したらよいか
自身が進みたい職種、キャリアに適した資格を選択する
UI/UXデザイナー系、解析系、プログラマー系など、資格の種類は多岐にわたります。
既に自身が進みたい職種、キャリアが明確になっている人は専門性の高い資格に挑戦するのがベストです。
もし、現時点で進むべき方向性が定まっていない場合は幅広い分野を学習できる資格も存在するため、そこからチャレンジして興味を持てる分野を見つけるのが良いかと思います。
もしWeb業界にどのような職種があるのか知りたい方は、以下の記事をご覧いただければ幸いです。
自身のレベルに合わせた難易度の資格にする
資格試験には初心者向けのものから高難易度の資格まで存在します。
そもそも、実績がないと受験することができないものもありますので、ご自身のレベルに合わせたものから挑戦していくのがおすすめです。
はじめから難易度の高い資格に挑戦すると挫折する可能性大です!
おすすめの資格一覧
※資格の難易度は私の所感ですので、予めご了承ください。
【初級】UX検定™基礎
一般社団法人UXインテリジェンス協会が運営している資格です。
バズワード化してしまっているユーザーエクスペリエンス(UX)ですが、意味を正しく理解できている人はどれくらいいるでしょうか。
UXの基本的な概念や実践するための方法は、Web業界で働く人たちはもちろん、その他の業界で働く人たちも学んで決して損がない、全ビジネスパーソンに向けた資格試験です。
まだまだ出来たばかりの試験なので問題集などはありませんが、学習推奨図書とシラバスを抑えておけば基本的には合格が可能なビギナー向けの資格だと思います。
受験料 9,900円(税別)
・学習推奨図書
【初級】Webリテラシー試験(資格名:Webアソシエイト)
株式会社ボーンデジタルが運営している資格です。
その名の通り、Web全般の基礎的なリテラシーを向上させることができる資格になっています。
デザイナー、ディレクター、プロデューサーなど様々な分野から基礎的な知識を問われる問題で構成されているため、これから進んでいく分野を迷っている人はまずチャレンジしてみると良い試験だと思います。
受験料 10,000円(税別)
資格有効期限 2年間
・公式テキスト
・公式問題集
【初級~中級】Webクリエイター能力認定試験
株式会社サーティファイが運営している資格です。
実務を想定した試験で、Webクリエイターに必要なコーディングスキルがあることの証明ができます。
「 スタンダード 」「 エキスパート 」 の2種類あり、「スタンダード」ではHTMLのマークアップとCSSによるデザイン・レイアウトの表現力が問われます。「 エキスパート 」 では実技に加えて学科もあります。
「スタンダード」は合格率つが約90%と高く、比較的難易度が高めの試験と言えるでしょう。
受験料
エキスパート(上級)7,500円(税込)
スタンダード(初級)5,900円(税込)
資格有効期限 なし
・対応書籍
【初級~上級】ウェブデザイン技能検定
特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が運営している検定です。
Web系の資格では珍しいのですが、厚生労働省が認定する国家資格で、合格者は「ウェブデザイン技能検定師」と名乗ることができます。
試験は3級~1級までの3段階のレベルがあります。
2級、1級は実務経験が必要なため、未経験の方々は3級の合格を目指すこととなります。
試験は筆記、実技で構成されており、勉強をすれば充分合格する可能性が高いです。ただし、1級については合格率が10~20%と非常に低く、難易度の高い資格になっています。
受験料
1級 学科: 7,000円 / 実技: 25,000円 (実技はペーパー実技含む)
2級 学科: 6,000円 / 実技: 12,500円(35歳以上)または7,000円(35歳未満)
3級 学科: 5,000円 / 実技: 5,000円 (35歳以上)または3,000円(35歳未満)
資格有効期限 なし
・参考書籍
【初級】アドビ認定アソシエイト(ACA)
株式会社オデッセイコミュニケーションズが運営している、アドビシステムズ株式会社の製品知識を問う認定試験です。
「Adobe Photoshop CC」「Adobe Illustrator CC」の2つの製品に関する試験が行われており、基本的な利用スキルを証明できる資格で、合格者には世界共通の「合格認定証」が発行されるため、海外で働く際にも活用できる資格です。
受験料
一般価格10,780円(税込)
学割価格 8,580円(税込)
資格有効期限 なし
・対応書籍
【初級~上級】ウェブ解析士
一般社団法人ウェブ解析士協会が運営している資格です。
ウェブマーケティング、ウェブ解析に関する基礎的な知識(分析方法、計算方法など)や、ウェブ解析における課題発見能力や改善手法の立案など、実務的な知識まで問われます。
資格には「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の 3段階があり、初心者は「ウェブ解析士」から受験するのがおすすめです。
受験料
ウェブ解析士 22,000円(税込)~
※受験方法により金額が異なります
上級ウェブ解析士 88,000円(受験料含む・税込)
ウェブ解析士マスター 110,000円(税込)~
※受験コースにより金額が異なります
資格有効期限 1年 ※資格維持のための条件有
・公式テキスト
【中級~上級】人間中心設計(HCD)専門家
特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構(HCD-Net)が運営する認定制度です。
商品やシステムの開発に関わっている人たちがユーザビリティ、人間中心設計、UXデザインなどについての専門性を明らかにするための資格です。
「人間中心設計スペシャリスト(認定HCDスペシャリスト)」「人間中心設計専門家(認定HCD専門家)」の2種類があります。
下位の「人間中心設計スペシャリスト」を受験する資格として、人間中心設計・ユーザビリティ関連従事者としての実務経験が2年以上、コンピタンスを実証するための実践事例が3つ以上必要であることから、経験者が転職の際に活用することがおすすめの資格だと思います。
受験料
人間中心設計専門家
認定登録料:18,000円
資格維持費:12,000円/年
人間中心設計スペシャリスト
認定登録料:11,000円
資格維持費:3,000円/年
資格有効期限 3年間
・参考書籍
資格を取得したら自分の市場価値を見つめなおそう
苦労して資格を取得したら活用しないと勿体ないですよね。難易度が高い資格であればなおさらです。
すでにWeb業界にいる場合でも、これからWeb業界に転職しようとしている場合でも、資格を取得したら自分の市場価値を見つめなおすことをおすすめします。
自分自身の経験や知識が、業界内でどれだけの希少性があり、近いスペックの人達はどれくらいの給与で働いているのか気になりませんか?
自分自身で市場価値を正しく判断することは困難でも、Web業界に特化したエージェントであればおおよその市場価値を教えてくれます。
人によってさまざまですが、「思ったほど市場価値が高くないんだ、、」「こんなに収入が上がるのか!」と気付くきっかけにもなります。
Webや広告系に強い転職エージェントは以下のような企業がありますので、よろしければ参考にしてみてください。
マーケティング・クリエイティブの求人情報・転職支援はマスメディアン【宣伝会議グループ】
未経験で転職を考えている方に向けた記事もご用意しているので、よろしければご覧ください。
さらに、私がWeb業界に入った後に年収を上げるために取り組んだ方法もご紹介しております。